ドクター コラム

気管支喘息について

気管支喘息の症状と原因

気管支喘息 (以下、喘息) は、喘鳴 (呼吸の際にゼーゼー・ヒューヒューという音がする)、咳嗽 (せき)、胸苦しさ、息切れなどの症状を呈する呼吸器疾患で、気管支と呼ばれる空気の通り道が狭くなることが原因となっています。原因としては、ウイルス感染、アレルゲン、運動、薬、環境が挙げられます。

喘息の管理と生活への影響

喘息は、発作を起こすと致命的な状態になることがあるような大変な病気ですので、喘息を持ちながら生活することは非常に大きなストレスではあります。しかしながら、生活習慣や生活環境の見直し、適切な薬物療法によって、喘息を持ちながらも、通常の生活を送ることは十分に可能なことです。そのために、喘息の発作を起こさないようにすることはもちろんのこと、喘息に伴う症状を適切に管理することが非常に重要です。

重症喘息患者への新たな治療法

しかしながら、患者さんの中では、治療を行っているにもかかわらず、発作症状を繰り返される方がおられます。そのような場合には、吸入の手技、吸入の使用状況やアレルギーがないかなどを確認しつつ、診療を進めることになります。

喘息治療の基本である吸入治療が最大限行われていたとしても、発作を繰り返すような重症の方に対して、近年は生物学的製剤と呼ばれる注射製剤が使用できるようになっています。高価なお薬ではありますが、高額療養費などの経済的なサポートが得られる可能性がありますので、気軽にご相談ください。