糖尿病とは
糖尿病は、血液中の糖分を体がうまく使用できず、血糖値が高くなっている状態です。
血液中の糖は膵臓で作られるインスリンによって、細胞の中に取り込まれます。インスリンの量や効果不足で、糖分が細胞の中に入れず、血糖値が高くなります。
糖尿病には1型と2型があります。1型は膵臓からインスリンが作られなくなっている状態です。2型はインスリンに対して体が反応しなくなっている状態です。慢性的な高血糖が続くと、2型でも膵臓でインスリンが十分に作られなくなります。
適切な介入の重要性
難しい理論はさておき、血糖値が高いだけでは、なんの症状もありません。「血糖値が高い」、「HbA1cが高い」と健診で指摘されることがあります。その場合、切迫感もなく、つい放置しがちです。ただ、軽く考えて何もしない場合、いずれ大変な事態になることがあります。動脈硬化の進行により、致死的な病気や寝たきりに陥る可能性があるからです。そのような深刻な事態は何としても避けねばなりません。ただ、早期から適切な介入をすることでそのような事態を避けることが可能なのです。
治療の基本
治療では、食事療法・運動療法という生活習慣の修正が重要です。
食事療法については患者様の生活背景に応じて、最適な栄養指導を提案いたします。現在、インターネット上では栄養について情報が錯綜しています。残念ながら、誤った情報や偏った方法が散見されることも否定できません。その中から正しい情報のみを抽出するのは容易なことではありません。「(インターネット上の情報が多すぎ) 結局、何を食べればいいのか分からなかった。」と困惑された患者様からご相談を受けることがあります。医学的に適切な情報を基に、患者様個人の背景・価値観に応じた栄養指導を行います。
運動療法についても、闇雲に運動をお勧めすることはありません。まず合併症や併存症の有無を確認することが優先されます。安全に治療を継続することが、非常に重要だからです。そして、継続可能で、かつ効果のある適切な運動療法をお勧めすることとしています。
薬物療法
食事や運動で管理が不十分な場合、薬物療法を行います。薬物療法も種類が非常に増えております。100人の患者様がいれば、100通りの治療目標や治療法がありえる状況です。薬物療法の際には、まず考えられる様々な治療選択肢を提案します。そのうえで、相談しながら、患者様に最適な治療を決める過程を重視しております。
治療のゴール
糖尿病はなぜ治療するのでしょうか。大事な臓器を保護し、寝たきりを回避し、命を守ることが大きな目標の一つです。ただ、それだけでは不十分でしょう。社会生活で糖尿病を意識せず、糖尿病のない人と同様な生活の質を保つこと。それがその先の目標ではないでしょうか。そのためにも、ぜひ正しい知識を身に付け、適切な治療に臨みましょう。